大判例

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東京高等裁判所 昭和38年(ラ)580号 決定

競売法第三二条第二項によつて準用される民事訴訟法第六八七条第二項の管理命令はもとより執行行為にほかならないからこれに対して異議或いは即時抗告による不服の申立をなしうるものではあるが、しかし、右管理命令は競落人が競落許可決定後代金を納付して引渡しを受けるまでの間に競落人の利益保護の目的をもつて目的不動産を保全するための保全処分に過ぎないものであつて、代金納付後直接競落人に対して目的不動産の引渡を求める不動産引渡命令の如く競落許可決定による競落の目的を達するために直接向けられた手続と異り暫定的附随的な手続に過ぎない。管理人が管理命令によつて所有者より目的不動産の引渡を受けた場合(同条第三項による引渡命令によつて引渡を受けた場合も同様)においても競落人が目的不動産の占有を取得するものでないことはもとよりであり、管理人占有中の物件については競落人は代金納付後は直接管理人より目的不動産の引渡を求めることができるのであるがこれは現実の直接占有者が管理人であるから管理人より引渡を受けるに過ぎないものであつて管理人による管理を段階的な競売手続の一過程とみるべきではない。従つて、競落許可決定に対する即時抗告の提起によつてもかゝる手続まで停止すべきものと解することはできず、管理命令を発することはもとより、管理命令に基づき管理人に引渡さしめるための同条第三項の引渡命令を発することをも妨げるものではない。

(小沢 池田 宇野)

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